平成24年度 スノーボード特別講習会@ 実施レポート

市川真澄(スノーボード技術員)

担当講師と参加者のみなさん

平成24年度スノーボード委員会最初の行事であるスノーボード特別講習会@を、12月24日、25日の2日間にわたり赤倉観光リゾートスキー場において実施しました。クリスマス寒波の襲来という天気予報に反して12月24日は快晴になりましたが、その夜には一転して大雪になり、一夜にして1m近い降雪がありました。しかし、第2日目も講習時間内は晴れ間がのぞき,絶好の講習会コンディションとなりました。

今回の特別講習会には30名の参加者があり、技術レベルに合わせて、初心者クラス、初級者クラス、中級クラス、上級クラスの4クラスに分けて講習を行いました。講習は午前午後とも約2時間実施し、150pを超える積雪量の中、山頂部から山麓の平地までの全コースを使用しての講習が行われました。

本年度の全日本スキー連盟スノーボード指導者研修会の理論テーマは「切り換え期を定義する」ですが、その中で、レベルエッジングの概念を定義しています。レベルエッジングとは、スノーボードの角づけ角が重力と直角の時点を示したものですが、レベルエッジングで滑走中に身体重心位置をノーズ方向へ移動させるとスノーボードにトーションが生じ、ノーズ部分のエッジングが緩んで重力の斜面成分の作用でノーズドロップが起きます。初中級者のスノーボード指導の最大のポイントは、滑走中の逆エッジによる転倒を避けることですが、ノーズドロップによってスノーボードのノーズがフォールライン方向を向き、前脚のつま先と踵を結ぶラインがフォールラインと直角となる時点、つまり、スノーボードと雪面がフラットになるまで谷側方向に身体を落下させれば、逆エッジによる転倒を防止することができます。本講習会では、この理論テーマに沿った講習が実践され成果をあげることができました。