第42回全日本スキー技術選手権大会参加レポート(強化コーチ)

青山和敏(ブロック技術員)

青山和敏(ブロック技術員)

今回、準決勝のコート変更もあり予選、本選、準決勝全て総合滑降又は大回りのウスバでの競技、小回りのウスバ、国際第1での競技を下からコーチさせていただきました。コート変更もありウスバでの競技を中心に担当しましたのでその内容について述べたいと思います。

予選・本選<総合滑降> ウスバ

ここ数年、この斜面は技術選ではお馴染みの斜面。但し、今年はウェーブが3つになり更に小さくなりました。その反面ナチュラルバーン設定という今年からの試みによりコースコンディションがどうなるかがポイントでした。しかし始まってみれば例年に近いコース整備がなされ、荒れた斜面でスピードを出すような設定にはならす、特に問題は無かったと思います。しかしゴール付近の斜度が緩くなったあたりに若干スキーの溝ができ、スピードを落とさない中で溝を感じさせない演技が出来るかが大切でした。

昨年までの愛知県の選手の課題は、演技構成よりスピードでした。しかし、今年は湿雪が積もった中での演技でスキーが走らない状況でした。強豪県の選手がきっちり総合滑降としての演技構成をしているのを痛感しました。必ずスキーを走らせる部分を作るなどスピードよりスピード感のある演技をしており、愛知県の選手には大変刺激になるものでした。本選からは演技構成をしっかりイメージして望み、その点は修正できたと思います。

準決勝<大回り> ウスバ

うさぎ平からコート変更して行われました。湿雪が時折激しく降る中での競技でした。やはりスキーが走らない雪質の中で、スピード感ある動きを出せるかがポイントでした。ターンとターンを繋ぐのではなく、必ずスキーを走らせる横移動をきっちりとった中でスペースを使うかを指示したつもりです。

準決勝<小回り> ウスバ

うさぎ平からコート変更して行われました。小回りという種目でしたが、ウスバ第3ウェーブ当たりをスタートにした関係で比較的斜度があるのはスタート付近のみ。カービング小回り大会でした。しかし、湿雪が激しく降る中での競技でトップ選手も足元をとられミスを犯してしまったり、競技が中断したりして集中力が途切れる難しい状況でした。

滑りでのポイントは、ターン後半まで角付けを強めていると抜け出せなくなりスピードが死んでしまうので、速めの抜け出しと大回り同様、横移動を少し指示しました。