平成17年度愛知県スキー技術選手権予選ジャッジ講評

井上仁司(ブロック技術員)

井上仁司

まず、15日の大回りですが、だいぶ内足主導のトップコントロールが定着してきたと感じました。でも、その中で気になったのは、ターンとターンのつなぎのところでリズムが途切れてしまう選手が多かったように思います。ターン後半内側に倒れすぎ、切り換えで素早く次のターンポジションに移動しきれず上に伸びてしまった結果だと思います。小回りも同様で谷に身体を落としきれず大回りと比べて時間の余裕がない分、不足を側方へ押し出してターンを開始してしまっている選手が多かったように思います。少々ターンが大きくなっても次のターンポジションに移動してからターンを開始して、谷回りを長く取っていくようにすれば徐々にリズムを取り戻せるのではないでしょうか。

16日の総合滑降では視界が悪く、雪質は後になるほど新雪が積もり悪くなったと思います。ここで目立ったのはターン後半トップにかけ過ぎつんのめる選手、そこまでいかなくても反動を吸収しきれず飛ばされてしまった選手が多かったです。ターン後半にプレッシャーをかけ過ぎた結果だと思いますが、これもやはりターン後半は次のターンポジションともっと意識して、溜まったプレッシャーを次のターンへつなげていくことが大事だと思います。また、スピードに乗り切れない選手も多く、総合滑降としては、物足りなさも感じました。今回担当した全種目でやはりターン弧が深くなおかつスピードに乗った演技を見ることができたときは感心させられました。