平成17年度愛知県スキー技術選手権予選ジャッジ講評

大谷一司(ブロック技術員)

大谷一司

初日は天候も良く、雪質もやや柔らかいが良い条件の中でのトライアルになりました。350名以上の選手が滑るため、始まりと終わりでは斜面状況は大きく変わり、後半に滑る選手ほど、力の差が大きく滑りに現れる結果になりました。一種目の大回り・中斜面・整地では、ターン前半谷回りに入った部分で外足荷重か内足荷重かで従来の滑りと新しい滑りの違いが表現され、点数もそこで高得点を出せるかどうか決まりました。トップクラスの選手は、大回りの回転弧の大きさを正しく表現し、しっかりとしたニュートラルゾーンから上体を大きくフォールライン方向へ落とし込むことによって早い時期から舵取りを表現できていました。2種目目、3種目目の小回りでは大回りと同様、いかに内足をしっかりと使えているかが審判員の着眼点でした。

従来型の外足荷重を表現している選手でも、かなり質の高い滑りを表現できる選手もいて、それはそれで高得点を出しました。内足を使おうという意識が見られる選手でも、ターン弧が浅くなってしまい、ただ落下してくるだけの選手もいましたが、高得点にはつながりませんでした。やはり、ターン後半にはスキーにウエイトが乗り、スキーが走り、滑らかにそしてダイナミックにスキーが動く中で、内足をうまく使うという新しい滑りを表現できている選手に高得点が出されました。

決勝に残った選手は、再来週の決勝で自分の力を十分に発揮することを祈念しております。また、今回参加された選手の皆様、大変お疲れ様でした。審判員として得点をつける中で、私も多くの勉強をさせていただきました。ありがとうございました。